佐賀町日記

林ひとみ

声楽

F・D・フローレスのリサイタル

1月の終わり、 春の兆しにみちた暖かい夜に、 上野の文化会館で、 ペルー出身のテノール歌手、 ファン・ディエゴ・フローレスの リサイタルを聴いた。 今回はプログラムの予告にモーツァルトのオペラから ティートの2つのアリアが組まれていて、 この人のモ…

声楽公開レッスン2023 ふたつ

今年の夏は特別に暑かったらしい。 35℃超の猛暑日が連続○○日とかで、 毎年どんどん暑くなるから、 あまり違いがわからない。 9月になってもだいたい暑くて、 でも蟬はいつのまにか、もういない。 ベランダの植物たちもくったりしているなか、 挿し木したバラ…

図書館 湿度 のど

3度目の緊急事態宣言が発令された4月25日。 東京・京都・大坂・兵庫の4県に、 幅広い休業と時短営業、酒類の無提供、無観客開催など、 人の流れをとめることを目的とした措置が要請された。 1度目よりは緩い、2度目よりは強い制限だ。 さいわい図書館は開館…

シューベルトのます

穏やかな秋晴れがつづき、 空にひろがる雲のかたちが楽しい10月。 うろこ雲、ひつじ雲、すじ雲、 それから、うさぎ、くま、くじら、龍、など いろいろな形をみつけて遊ぶ。 5歳の甥っ子に、 「ほら、あそこにお魚さんが2匹いるよ」と いってみるが、よくわか…

声楽公開レッスン2019 ウィリアム・マッテウッツィ

去年につづき今年も ウィリアム・マッテウッツィ教授の 声楽公開レッスンを国立音楽大学で聴いた。 高田馬場から西武新宿線の急行で 玉川上水駅へ向かうこと約40分。 9月末の気持ちよい行楽日和で、 向いの席の足元にはトレッキングシューズが3足、 心躍る…

NEUE STIMMEN 2019 in YOKOSUKA

残暑のつづく9月の初めに 世界オペラ歌唱コンクール「新しい声2019」の 公開オーデション2日目をみに横須賀芸術劇場へ行った。 品川から京急線にのりかえておよそ1時間、 クラシックなえんじ色の電車の車窓から、 三浦半島の風景をものめずらしく眺める。 だ…

卒業試験公開演奏会

お正月の三が日が明けてすぐ、 上野の音楽学校の奏楽堂で行われた 卒業試験公開演奏会を聴いた。 12月から冬休みをはさんで1月いっぱい行われている 音楽学部の卒業試験公開演奏会は、 年明けすぐの2日間に、声楽科55名の 卒業試験を兼ねた演奏会が行われ、 …

音楽の冬期講習会

クリスマスの時期に4日間、 音楽学校の冬期講習会を受講した。 講義は連日9~12時の3時間に行われ、 大学受験をひかえる高校生たちをメインに、 数人の社会人がまじった25名前後で、 ソルフェージュと楽典を勉強した。 声楽を勉強していくなかで 必要を感じ…

声楽公開レッスン ウィリアム・マッテウッツィ

先日、国立音楽大学・講堂小ホールで 声楽の公開レッスンを聴講した。 講師はイタリアから招聘された William matteuzzi/ウィリアム・マッテウッツィ教授で、 2015年以来、毎年来日し講義されているそうなので、 今年で4年目・4回目になるのだろうか。 イタ…

ルネ・フレミング インナー・ヴォイス

アメリカのオペラ歌手 ルネ・フレミ ング/Renée Flemingの自伝 「THE INNER VOICE : The Making of a Singer /魂の声 プリマドンナができるまで」を再読した。 冒頭でも語られているように本書は 人生の自伝というよりも声の自伝、 「私がいかにして自分の…

声楽の発表会

猛暑が続く東京は代々木上原のムジカーザで、 声楽の発表会を鑑賞した。 5月から通い始めた声楽教室の発表会と、 フランス歌曲を専門とする先生が敬愛する ドビュッシー/1862‐1918の没後100年を 記念したミニコンサートを併せての、 ボリュームたっぷりのマ…

第2回スペイン音楽国際コンクール・声楽部門

先日、港区の高輪区民センター区民ホールで一般公開された 第2回スペイン音楽国際コンクール本選会・声楽部門を観覧した。 CD音源審査による予選を経た7名の歌手 /ソプラノ4名、メッゾ2名、テノール1名による競演は、 ほどよい緊張感と情熱につつまれた、見…

声楽と合唱

2012年から声楽を学びはじめて5年経つ。 10年続けて歌えるようになるかどうかといわれると、 かえってチャレンジしたくなるから不思議だ。 クラシックの声楽において目指すところは、 腹壁に支えられて安定し、響きの充実した、 健全な歌声を習得しつつ育て…

大久保混声合唱団 第40回定期演奏会

大久保混声合唱団の第40回定期演奏会を 勝どきの第一生命ホールで聴いた。 ほぼ満員の客席は、創立59年という合唱団の 厚みのある歴史を物語っているかのよう。 演奏会は4つのステージで構成されていたが、 とくに後半のふたつのステージを楽しく聴いた。 明…

演奏会 CANTUS ANIMAE The 20th Concert

混声合唱団Cantus Animae/カントゥス アニメの 第20回演奏会を第一生命ホールで聴いた。 Cantus Animaeの51人のステージは、 数年前に他界した作曲家/三善晃の作品と、 20回という節目の演奏会のために委嘱された 若手の作曲家3名の作品とで構成され、 20世…

合唱 表現する

混声の合唱団に所属し、 週1回の練習に参加している。 ある楽曲に取り組んでいるときに若い作曲家から、 絶望して斜に構えている心情を表現してください、 といわれた。 共感できないものを表現するときは、 どうしたらいいのだろう。 この場合、心理的に、 …