佐賀町日記

林ひとみ

樟 薔薇 エトセトラ

昨年12月、佐賀へ旅した際に、

拾ってきた樟/くすの実。

佐嘉神社の境内の大木から、

ぽこん、ぽこん、と落ちてきた、

紫色の正露丸のような、堅い実。

それを3つ4つお土産に、

江東区佐賀町の家のベランダの鉢に入れたら、

1か月もしないうちに芽がでた。

そのうちの2つから発芽したけれど、

1つはすぐに萎れてしまい、

のこった1つは今10㎝くらいに育っている。

小さいけれど、存在感のある樟の幼木。

毎朝、水をあげるのがとても楽しみで、

この場所で生きることを気にいってくれたら、

とてもうれしい。

ここは昔、あなたの故郷の佐賀湊に似た、浅瀬でした。

 

3月初めにいただいた薔薇の切り花、

花が枯れても、葉は元気で、

長らく花瓶のなかで生きていたので、

6月に入ってすぐ挿し木してみたら、

1週間くらい逡巡したのち、

しっかりと根づいてくれた。

それからはものすごい勢いで葉をつけて、

日々その生命力に驚くばかり。

5年ほど前に同じようなことがあった時には、

土の管理の不手際で枯らしてしまったので、

今度は慎重に見守ってゆきたい。

 

いのちはみんな生きたがっている。

葉をひろげて、花をひらいて、実をつけて、

精いっぱい生きている。

その本質はよろこび、といいたくなる。

 

ベランダの仲間たち、

クチナシは今かぐわしい花の盛り、

ひと月前に花を終えたリラも伸びのび、

鳥の運んできた種から

2mにまでなったトウネズミモチの花も咲いている、

元盆栽のけやき、アルテピアッツァ美唄のミント、

古いご近所さんにいただいて挿し木したゼラニウム

あと何かの種を植えたんだけれど、

何だか忘れてしまったまま成長中の木、

それからいつの間にか生えてきた幼木などなど、

賑やかな仲間たち。

みんな仲よくしてくれたらいいな。

 

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