佐賀町日記

林ひとみ

花まつり

今日はお釈迦様の誕生日。

地球にひとつの光がうまれた

おめでたい日。

 

昨夜、空に満月が輝く頃、

私たちの首相は緊急事態宣言を発令した。

関東・関西・九州のそれぞれ一部、

東京・埼玉・千葉・神奈川・

大阪・岐阜・福岡は、

未だ経験したことのない、

未知の領域に突入した。

 

首相の会見をラジオで聴くと、

戦後最大の危機と表現していたことが印象的だった。

こちらの危機感が足りないのか、

東日本大震災原発事故のほうが、

はるかに危機的だったように感じるし、

いまもそれは続いていると思う。

緊急の経済対策の規模は、

思いきって大胆に総額108兆円というけれど、

すでに1100兆円の借金をもつ国が、

どういうお金をどのように融通するのだろうと、

不思議でいっぱいだ。

もし個人だったらお金を借りることはできないはず。

日本の国債の大部分は日本人がもっていて、

いまも買いたい人がいっぱいいるから、

外国にのっとられることはないし、

国が破綻することもないときくけれど、

なんだかどうして健全とは思えない。

ひょっとすると、国民一人一人が

国に頼りすぎているのだろうか、

それとも社会の構造の問題だろうか。

自分のことは自分でなんとかする、

だからそのためには自分勝手は通用しない、

ということをもう一度よく考えてみようと思った。

流行りの自分ファースト・自国ファーストなどは

本来はごく自然な健全のことなのに、

違和感がつきまとうのはどうしてだろう。

 

COVID-19でもそうでなくても、

いつどのように死んでも悔いはない

という境地には遠いけれど、

緊急事態をよりよく通過できるよう、

できることからがんばりたい。

 

今日はお釈迦様の誕生日。

地球にひとつの光がうまれた

おめでたい日なのだ。