佐賀町日記

林ひとみ

1月尽 2022

あしたで1月がおわる。

 

日本語の国あけましておめでとう  ひとみ

 

今年の新年句だ。

 

今月はいつになくよく句会に参加した。

まだ対面でできているけれど、

急遽、通信句会に切り替えた会もあった。

 

日本は目下、

新型コロナウイルス・オミクロン株の大流行中。

12月に1桁だった都内の感染者数は、

1月の半ばころからびっくりするほど急に増えた。

第6波だけれど、

120周期、4か月周期ともいわれはじめている。

変異はどこまでつづくのだろう。

ワクチンの有効性についての見解もさまざまだ。

 

知人・友人からの話もちらほら。

知り合いの40代の女性がワクチン接種の翌日に

血栓で亡くなったとか。持病はなかったらしい。

旦那様とお子様が残されて、唖然としているという。

また20代の男性はやはりワクチン接種の翌日、

片足に血栓ができて下半身不随になったという。

車椅子になり、転職しなくてはならないという。

わたしが登山で出会った60代くらいの女性は、

2回目のワクチン接種後の高熱と、

その後の倦怠感・息苦しさが1か月続いたといっていた。

それでも3回目の接種を心待ちにしているようだったので、

いささか驚いた。

保険と同じで、お金やワクチンで、

安心感を得られるのかもしれない。

なにかあったらどうしよう。

まだ起きていないことに対する不安や心配と、

どのように付き合ったらいいのだろう。

他人ごとではない。

 

一時は忘れていた救急車のサイレンが、

ここのところまた耳に届くようになった。

 

いろいろな場所で体温を計測されることにもずいぶん慣れた。

「タイオン セイジョウ」とか

「タイオン イジョウナシ」とか機器にいわれる。

せっかく言葉をしゃべるなら、

「キョウモゲンキデ ヨカッタネ」とか

「キョウモ ゼッコウチョウ」とかいってくれたらいいのに。

そうしたら喜んで体温を測りたくなるような。

言葉の力はほんとうに大きい。

 

たとえば日本語を話す国は世界にひとつ。

ルーツはいろいろあるとしても、

自分の国の言葉をもっているということの貴重さ。

あたりまえすぎてだから何ということに、

わたしは惹かれてしまうのです。

 

日本語の国あけましておめでとう  ひとみ

 

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