佐賀町日記

林ひとみ

惑星地球

地球はおよそ

時速1666㎞/秒速460mで自転しながら、

時速10万㎞/秒速30㎞で太陽のまわりを公転しているという。 

 

私たちは地上に存在しながらも

その速度を体感することはないため事実を忘れがちだが、

ふとしたときに惑星の驚異的な運動を想像すると

地上に存在していることが奇跡のように感じられる。

 

たとえば 

太陽が地球の周りをまわっていたと信じられていた

17世紀頃のことを想像してみる。

その時代の人々が

21世紀の携帯電話や飛行機やインターネットを目前にしたら、

摩訶不思議な物事として、

驚きを通り越して恐れを感じるかもしれない。

あるいは私たちのことを宇宙人だと思うかもしれない。

 

とすると、私たちがいま宇宙人といって

好奇心と恐れを感じている存在たちは、

タイムスリップしてやってきた未来の私たち

という可能性もあるのかもしれない。

 

惑星地球は、

認識の違いはあるにせよ、17世紀にも21世紀の今日にも、

時速1666㎞/秒速460mで自転しながら、

時速10万㎞/秒速30㎞で太陽のまわりを公転している。

 

あるいは、事実や真実はひとつではなく、

いくつあってもよいのだろう。