佐賀町日記

林ひとみ

詩 たんぽぽ

生花が

造花に

 

造花が

生花に

 

みえる瞬間がすき

 

うそが

ほんとうに

 

ほんとうが

うそに

 

ひらかれている優雅

 

運動は

静止を

 

静止は

運動を

 

身ごもっている

 

なぜだろう

 

何もない

空っぽって

安心する

 

鼓動と体温を

信じられる

 

やがて

 

人間がAIに

AIが人間に

 

接近してゆく

未来が楽しみ

 

量子的な

 

わたげになって

新しく

 

人は

心から

 

人を

愛するようになるのです

 

あるいは

地球に生きることを