佐賀町日記

林ひとみ

第9回攝津幸彦記念賞の佳作

第9回攝津幸彦記念賞の佳作に選んでいただいた、

拙作「みなわ」30句が掲載された

同人誌「豈」が手元に届いた。

 

俳句の世界のマニアックな人たちの集う

同人誌「豈(あに)」の賞で、

選者も同人も読者も、

ひと癖もふた癖もある人達ばかり。

ツワモノばかりならいいのだけれど、

そうともいいきれないような。

 

早速、届いたばかりの「豈」67号を

友人にみせると一目瞭然、

いつもながらのざっくばらんなコメント。

 

「佳作おめでとう!

 でも俳句業界もひどいものだね。

 かんたんにいうと人材不足だよ。

 この程度の人しかいないのかって。」

 

予想どおりのコメントに笑ってしまう。

とはいえよく読めば、

素晴らしい人はちゃんといる、たぶん。

 

先日の新聞(日経11/15)に、

落語家さんの面白い噺があった。

いわく落語家には4種類いるという。

 ウマウマ

 ウマヘタ

 ヘタウマ

 ヘタヘタ

もちろん上等なのは「ウマヘタ」で。

 

徒然草の有名な、

「よき細工は少しにぶき刀をつかふ」

にもどこか通じるような。

 

そんなふうに、

自由自在に力をつかえたら。

 

「豈」を共同創刊した

攝津幸彦(せっつゆきひこ)さんは、

バイタリティ溢れる不敵な句を遺して、

49歳(1949-1996)で亡くなられている。

生きておられたら、

前衛なんてカテゴライズしてくれるなと睨まれそうで。

 

前衛のノスタルジイのあゝダリア   ひとみ

 

 

「みなわ」より6句

さざ波とさざ波であふ春の耳

360°ふくろふは地球儀である

雉啼くや 九条九条九条

北窓塞ぐユートピアの作り方

恐竜のなみだは小鳥つぴぽぺか

みなもとへかへるみなもとの水泡