詩 なし

空がぐうんと

高くなって

 

雲がさまざまな

模様を絵描き出し

 

太陽の光は

透きとおって

 

絹のように

なめらかになり

 

夜の虫たちが

しとやかに

 

愛の重唱を

歌いはじめたら

 

秋ですよ

 

もう

秋ですよ

 

と風は涼やかに

 

頬をかすめて

たわむれる

 

そうして

わたしは

 

十五夜

お月さまのごとく

 

まあるく熟した

梨の果実に

 

くちづける

 

秋よ

ようこそ

 

うまれたての

あたらしい

 

秋よ

ようこそ