詩 すいか

ぎらきらとした太陽と

麦わら帽子の夏休み

 

ふと 

子どもに戻った私は

 

熱い砂浜をけり

藍の海へ駆けだした

 

しおっぱい

海水とたわむれて

 

魚だったころの

記憶をたどれば

 

まるで

地球の羊水に

くるまれているよう

  

なんて静かで

心地よいのだろう

 

遊びつかれて

浜へとあがれば

 

なにやら

重力とはじめて出合った

両生類のよう

 

のどが渇くのは

肺呼吸のせいかしら

 

お腹が空くのは

夢をみるせいかしら

 

ひょっこりと

恐竜のたまごのような

 

まあるいすいかを

叩いて割って

 

真赤に滴る

血液のような果実に

かぶりつく

 

ごくごく

もぐもぐ

がりっと

 

黒色の種を噛んだ

瞬間に目が覚めた

 

それはまるで

ぎらきらとゆらめく

真昼の蜃気楼

 

創世期の冒険は

夢に現に幻に