「第三回 新・午前十時の映画祭」のチラシをみつけた。
「午前十時の映画祭」は、
名作・傑作を1年間にわたり週替わりで午前十時に上映する、
映画演劇文化協会主催の映画祭だ。
2010年より開催され、今回で通算6回を数えるそうだ。
上映館を拡大しつつ6年継続しているということは、
支持を得ているということだろう。
2012年にベネックスの「DIVA」を観たが、
ほどよく賑わっていたことを思い出した。
6人の作品選定委員のうちのひとり、
戸田奈津子氏のコメントが愉快だ。
『 呼び名は同じでも、実質がすっかり
変貌してしまった昨今の「映画」。
その素晴らしさを大画面で次世代に伝える
「午前十時の映画祭」はますます
その存在価値を高めるものになっている。
若い方々、どうだ、これが「映画」なのだ! 』
映画字幕翻訳者として多くの映画に携わってきた、
1936年生まれの戸田氏の発言は、頼もしい。
ずいぶん前に講演を拝聴したことがあるが、
その佇まいにはよどみがなく、
ちゃきちゃきとした感をうけた。
30代後半にあたる筆者が、
「若い方々」に該当するかどうかはあやしいが、
いずれにしても、
大先輩からにじみでる晴れ晴れとした自負心が、
なんとも魅力的に映ったのであった。