混声の合唱団に所属し、
週1回の練習に参加している。
ある楽曲に取り組んでいるときに若い作曲家から、
絶望して斜に構えている心情を表現してください、
といわれた。
共感できないものを表現するときは、
どうしたらいいのだろう。
この場合、心理的に、
傷ついて斜に構えてしまう若い心を、
ゆるすこと、いたわること、
あるいは面白がることが必要だ。
表現するとは、
シンプルなだけに奥深く、
ときにチャレンジをともなう。
ひょっとすると文学の領域であって、
音楽にならないかもしれないけれど、
より高度なのは、
絶望のなかでも平気で生きている人々だと思う。
表現には、
灯台のような、
あまねく届く光を選びたい。